かつてものづくりで世界の産業界をリードしていた日本企業は、残念ながら全盛期の栄光を失いつつある。その原因は、韓国企業の猛追や新興国企業の台頭など外部にもあるが、根本的に日本企業の知的資産が不足ではないかと思う。ものづくりで資産を増やすのは決して時代遅れではないが、ものづくりと同時に知的資産を増やすことはますます重要になることが明らかである。ものづくりを中国企業に任せるが、知的資産の創出に拘り、業界トップの資産価値を生み出したアップルは典型的事例である。したがって、日本知的資産経営学会の設立は、知的資産に関する意識の強化、経営手法の研鑽、内外学会との交流の促進に役立つと思う。 徐 方啓 |